【実体験】海外大学院の博士課程進学する方法

せいや
海外大学院に進学したいが方法が分からない、社会人を辞めて大学院へ進学するのはリスクが高そうで難しい。そんな考えをお持ちの方に向けて海外大学院の受験方法を紹介します。

 

自己紹介にも掲載しておりますが、私自身カナダ/バンクーバーにあるUBC(The University of British Columbia)の理学系博士課程へ2022年9月から進学します。

また、2020年4月から2年間社会人を経験してから会社を辞めて、留学に踏み切った経緯もあり、読んでくださっている方の中でも、自身の境遇で経済的に不安のある方にも参考にしていただけるのではと考えています。

もちろん受験の過程は学生であろうと社会人であろうと変わらないので、海外大学院進学を目指している方であればどなたでも参考にしていただけると思います。

今回は私が合格をいただいたUBCについての受験手順を参考に流れを説明していきます。

 

海外大学院受験/選考の大まかな流れ

まずは海外大学院を受験にするにあたってどのような流れで受験選考が進んでいくかを説明します。あくまでもUBCを例にとって記載していきますので、大学ごとに流れが異なることもあることはご了承ください。

①自分の興味分野の研究室がある大学院を調査し、受験したい学部を探す

②受験したい大学院の受験資格を確認する

③各大学の申し込み手順に沿って締め切りまでに応募する


④大学からオファーが届く


⑤所属したい研究室の教授に連絡を取り、受け入れ許可を得る


⑥オンラインで提出した書類の一部を直接大学に郵送する


⑦正式な入学許可を得る
少し大雑把ですが以上の手順で選考が進んでいきます。
日本の大学院受験と少し異なる点としては、教授の推薦状や過去のGPAや英語の点数や実績などが重点的に評価されることです。
こちらのポイントは後日別記事で紹介する予定です。
それでは次の項目で特に大切な部分を詳細に説明していきます。

受験資格の確認

海外大学院では全世界から多くの学生が申し込みをしてくることを考えて、少し高めの足きりが設定されていることが多いです。

UBCのサイトを例として説明していきます。

Graduate Degree Programs - UBC Graduate Studies - PhD and Master programs in BC Canada

このサイト内のADMISSION INFORMATION & REQUIREMENTSの中に記載があります。

大きく分けて二つの最低条件があります。

①学業成績

②語学力

①についてはMINIMUM ACADEMIC REQUIREMENTSには下記記載があります。

The Faculty of Graduate and Postdoctoral Studies establishes the minimum admission requirements common to all applicants, usually a minimum overall average in the B+ range (76% at UBC).

これは日本の大学で言うところのGPAのような指標ですが若干見方が異なります。

最高学歴での成績が平均して76%(単位当たり平均点が76点以上)であれば受験することができます。

GPAだと大体2.5くらいあれば問題ありません。

②についてはENGLISH LANGUAGE TESTに記載があります。

TOEFL: TEST OF ENGLISH AS A FOREIGN LANGUAGE – INTERNET-BASED
Overall score requirement: 92
Reading:23 Writing:22 Speaking:22 Listening:23

IELTS: INTERNATIONAL ENGLISH LANGUAGE TESTING SYSTEM
Overall score requirement: 6.5
Reading:6.0 Writing:6.0 Speaking:6.0 Listening:6.0

TOEFL、IELTsどちらかが既定の点数に達していれば受験することができます。

ただ、TOEFLにしてもIELTsにしてもOverall Scoreの点数を獲得していても、各セクションのスコアに達していないと受験することができません。

ちなみに私はIELTsでReading:7.0 Listening:6.5 Speaking:6.0 Writing:6.0 Overall:6.5というぎりぎりの点数で受験しました。

運が良かったのか、ほかの経歴が良かったのか無事オファーをもらうことができましたが、より高得点を獲得しておく方が有利になるのは間違いありません。

IELTsの対策にしても今後記事を書く予定なので参考にしていただけると幸いです。

締め切りまでに応募する

入学の時期に応じて締め切りが設定されています。

国内の学生よりも海外からの学生の方が締め切りが早いケースがあるのでご注意ください。

私が受験したUBCはカナダ国内の学生と比べて締め切りが一カ月早かったです。

SEPTEMBER 2022 INTAKE
APPLICATION OPEN DATE
01 October 2021


CANADIAN APPLICANTS:
APPLICATION DEADLINE: 01 April 2022
TRANSCRIPT DEADLINE: 30 April 2022
REFEREE DEADLINE: 30 April 2022


INTERNATIONAL APPLICANTS:
APPLICATION DEADLINE: 01 March 2022
TRANSCRIPT DEADLINE: 31 March 2022
REFEREE DEADLINE: 31 March 2022

 

JANUARY 2023 INTAKE
APPLICATION OPEN DATE
01 June 2022


CANADIAN APPLICANTS:
APPLICATION DEADLINE: 01 August 2022
TRANSCRIPT DEADLINE: 31 August 2022
REFEREE DEADLINE: 31 August 2022


INTERNATIONAL APPLICANTS:
APPLICATION DEADLINE: 01 August 2022
TRANSCRIPT DEADLINE: 31 August 2022
REFEREE DEADLINE: 31 August 2022

上記の記載の通り、2022年9月入学の場合

カナダの学生は2022年4月1日、海外の学生は2022年3月1日が締め切りとなっています。

一方で2023年1月入学は枠が少ないこともあり、カナダの学生と海外の学生の締め切りは同一の2022年8月1日となっています。

とにかく締め切りに間に合わなければ選考に参加することもできないので確実に把握しておきましょう。

 

海外大学院受験の際に必要な書類

次に受験の際に必要な書類を紹介します。

先ほどのUBCのサイトには下記のように記載されています。

TRANSCRIPTS
LETTERS OF REFERENCE
STATEMENT OF INTEREST
CV(Curriculum Vitae)

 

Transcript・・・成績証明書や卒業証明書(大学に在籍中であれば見込みで構いません)を提出します。初期の段階ではオンライン上で提出をするため、PDFにしておく必要があります。
合格をもらったあとは厳封された証明書を直接郵送する必要があるため、そちらも同時に発行しておくことをおすすめします。

Letters of reference・・・教授や会社の上司の推薦状が合計3通必要です。
私の場合は入学先の所属予定の研究室の教授、大学院時代の教授、大学時代の教授で計3通もらうことができました。申し込みの段階で会社に相談するのはなかなか難しいと思うので大学時代に所属していた学部の学部長などに頼むケースが多いようです。

Statement of interest・・・研究への興味について記述した書類です。私は大学院や大学時代に行っていた研究のことや、博士課程で行いたい研究についてA41枚程度で記述しました。
もし必要であればココナラで留学相談を受付けているのでご連絡いただければ力になれると思います。

CV(Curriculum Vitae) ・・・日本で言う履歴書のようなものですが、少し書式が異なります。私の場合は学歴・職歴/受賞歴/学会発表/論文投稿歴/課外活動歴を記述しました。
こちらも同様に留学相談で詳細にお伝えすることができると思います。必要があればご連絡いただけますと幸いです。

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海外大学院受験合格に必要な条件

それでは海外大学院受験合格に必要な条件を紹介したいと思います。

あくまでも私が感じた合格の基準ですので、明確に記述されているわけではありませんが参考にしていただければ幸いです。

まず、英語の試験やGREといった試験の類はあくまでも足切りでしかないということです。

私自身はIELTsや任意で提出のGREという試験の結果を提出しましたが、点数は決して褒められたものではありませんでした。

それを踏まえると以下のような要素が重要になると考えられます。

・最終学歴時の成績
・教授の推薦状
・CV
海外では最終学歴時の成績は非常に重視されるポイントです。
ただ、私の場合最終学歴時の成績は80%程度で足切りぎりぎりのところでした。
その代わり、教授の推薦状として博士課程で所属する予定の教授、大学院時代の研究室の教授、大学時代の研究室の教授と私をよく知る教授から推薦状を書いていただきました。
また、私は2年間の社会人経験や、過去にUBCにVIRSとして留学していた経緯もあり、それをCVに書くことができたため評価されたのではないかと考えています。
VIRSについては別記事にまとめておりますので興味がある方はご覧ください。
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とはいえ、選考基準についてはブラックボックスですので、できるだけ自分をよく見せる書類を書くことが大切だと思います。
参考までにですが、私が受験したUBCの化学系博士課程の倍率は約5倍程度でした。

海外大学院進学を目指そう

海外大学院進学について私が進学予定のUBCを例に出して紹介してきました。

当然足切りや、選考基準は大学によっても学部によっても異なります。

まずはしっかり出願条件を調査して、締切りに間に合うように願書を提出することが大切です。

もし現在海外大学院への進学を考えているが、迷っている。どう行動していいかわからない。という方は是非一度ご連絡いただければと思います。

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